阿久悠さん死去

作詞家の阿久悠が亡くなったそうだ。
数日前のBSの番組でJPOPと歌謡曲の歌詞の違いについて話していたばかりだというのに。(正確には私はそこを見逃して親から聞いたばかりだというのに。)

スタ誕の審査員をしていてアイドルの歌詞もたくさん書いている。それについて書いてもいい気がするのだがあまりにも膨大でフォローしきれない。(うたまっぷで検索しただけでもこれだけある)そこにのっているのでもサウスポーとか渚のシンドバッドとか好きな曲はたくさんあるけれど、今回はモップスというGSでの作詞について。なんとなれば今iTunesをみていたら彼らの「朝まで待てない」が私の再生回数トップ50に入っていたので。
モップスはサイケロック方面で評価されているらしいので知っている人は多いと思う。鈴木ヒロミツ星勝などが所属していたバンドでドアーズのカバーなど演奏がなかなかかっこよく、アジア方面のサイケロック名盤の一つ目に当時向こうの企画で選ばれたこともあった…はず。何処で聞いたのか正直記憶が曖昧だけど。それで「朝まで待てない」は彼らのデビュー曲で作詞を阿久悠が担当している。
出だしの「あきらめ、捨てたはずなのに、恋は眠りを忘れさせる」。の初めの一節が"I'm lovin'"とかなんとか英語言ってるように聞こえる。この曲に限らず彼らの曲は英語っぽい掛け声で溢れておりそれが演奏と別の面でソレっぽさ、というか彼らの魅力を作っているように思える。オリジナル曲の「アイアムジャストアモップス」はその塊みたいなもので、「街をあるいていたら、皆が俺を見てモップスだというんだ。でもそんなこと気にしない。おれはただのモップスだし(I am just a Mops!)」みたいな内容を英詞でずっとやるのだが、yeahとかalrightとかeverybody,now、アゥッみたいな感じの掛け声がものすごい勢いで紛れ込んでいる。そういうのもいいのだが、「朝まで待てない」では少し泥臭い感じのメロディと歌詞にそれが混じっており、私はそのアンバランスが好きなのだと思う。
阿久悠は他にも「ベラよ急げ」などの曲を担当しているけれど、ネットをみる限りではモップスファンでは好きな人は少ないようだ。彼の担当した曲は不思議に歌謡曲ちっくになってしまうのだ。やはり作詞家パワーは凄いね。何しろこれだけの量の曲を書いた人なのだから。と無理やりまとめてみる。

兎に角、
ご冥福をお祈りします。