マリさん/矢寺圭太
大学で映画研究部に入った主人公が、男子寮の先輩の彼女マリさんに惚れるっていう話です。後半は超展開に笑ってしまう感じですが結構面白かった。全体としてはうまく構成されてるというより、暴走してしまった話をさらに加速させることでなんとかまとまりをつけた感じでしょうか。B級ポルノ映画にしやすそうですね。観たい。
僕は前半が好きです。寮にやってきたマリさんと主人公、あともう一人、寮の上の部屋に住んでいる下田さんと三人で鍋をする話。
マリさんは彼氏と寮の風呂に入った後なのですが、彼はバイトに行ってしまってもういません。鍋を囲むうち下田さんとマリさんがいい雰囲気になって、胸をさわったりし始める。主人公は人の彼女に手をだそうとする下田さんも、そしてそれを拒まないマリさんも受け入れられなくなってその場から逃げ出します。少しして部屋にもどると、帰ったという置き手紙と、上の部屋からミシミシと人の動く音が聴こえる。それに耐えられない主人公は部屋をでて暗い廊下を歩いていきます。でも、その音はずっとまとわりついて来る。
そして、主人公は誰もいなくなった寮の風呂に入ります。そこではもうなんの音も聞こえない。マリさんは家に帰ったのだ。そう言ってから、マリさんの汗がとけた湯船につかるオオゴマ。顔までお湯に入った主人公の満足げな顔が印象的でした。
- 作者: 矢寺圭太
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/02/23
- メディア: コミック
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